本に熱中しすぎて降りる駅を2駅通り過ぎてしまった。
『コマーシャルフォト データベース年鑑2005』。
広告が、相変わらずおもしろい。
広告は、与えられた紙面・限られた時間という制約の中で、どれだけ消費者にメッセージを、あるいはブランドイメージを強く植え付けられるかというある種の作品なもんだから、そのアイデアや手法はとても勉強になる。
「この余白の意味は?」とか「このトリミングでこういう動きを表現してんだろう」などと考えながら解説を読み進めていく。多くの作品を見てくると、何気ない空白が生み出す効果や、わざわざ左右対称を微妙に崩す手法などがわかってきて、例えば、一見手抜きだと思う広告にも新たな価値を見出せるようになっておもしろい。
当然、そのグラフィックに対するキャッチコピーも重要な要素になる。たまに「うっわ、コレ考えたやつ天才じゃねーの」っていうぐらい『チカラを持ったコトバ』に出会えることもある。個人的には、ストレートな表現よりも、ワンテンポ置いてからじわじわ効いてくるようなコピーが好き。直球ド真ん中もいいけど、くねった変化球ながらもしっかり生きた素晴らしい言葉ってのを見つけると、思わずケータイにでもメモりますよそりゃ。
ちなみに最近メモったのは朝日新聞の広告で、女子高生・鈴木杏の写真に『このままじゃ、私、可愛いだけだ。』てコピーが入った作品。

関連サイト:http://www.asahiguma.com/classroom/02.html
「もう今の世の中、可愛いだけじゃダメなんです。無知な女じゃダメなんです。」→だから新聞でも読もう、ってことでしょうね。うまいこと誘導するね。ここで、「私は可愛い」って開き直って言い切ってるからこそ、このコピーの力も増すんだと思う。
というわけで、ちょっと出所が古いやつもあるけど、他にもオレの好きな広告の一部をちょっち紹介します。
●HITACHI 『Next MADE IN JAPAN.』

関連リンク:http://www.hitachi-ad.net/magazine/20040525_4632/20040525_4632.html
めちゃでかい日の丸を豪快にトリミング。
ビビッドカラーの赤がボディコピーを端に追いやってるところからも力強さと勢いが伝わってくる。「日本がんばれ」って感じがして勇気をくれるところが好印象。
●公文式 『わたしは今、何を勉強すればいいんですか?』

関連リンク:http://www.kumon.ne.jp/kumon/backnumber/2003_11/index.html
関連リンク(動画あり):http://wk.com/#/works/332/
ちょうど大学時代の不毛な生活を送ってる頃に、これのCMバージョンを見たんですけど、このコピーは、決して子供達だけに対するものじゃあないよね。
ブラウン管の中から、「わたしは今、何を勉強すればいいんですか?」「どうして勉強しなくちゃいけないんですか?」ってオレに問いかけてくるようで、その問いにうまく答えられない立場にあった当時のオレはなんだか心苦しくなったというエピソードが印象に残ってる。まあ、「なにやってんだオレってやつわ」ってそうつぶやいた後に、そのままプレステの電源を入れましたけども。このCMのエピソ-ドについては、電通かどっかの採用試験の時に熱く語ったテキストを応募したっけそういや。
●AC公共広告機構 『IMAGINATION』
関連サイト:AC公共広告機構 ACオフィシャルサイト
「子供から、想像力を奪わないでください。」
もうこれは、すごいやられた。
オレがピアノの旋律に弱いのもあったけど、観た後なぜか涙が出てた。
なんでだろう。なんでこの映像で涙が出るのか誰か説明求む。
とか言って、そういうアナログな感情を理論という型にハメようとしてるのが大人のダメな点なんだろうか。
●グリコポッキー 『冷やしてポッキーゲーム篇』

関連リンク:http://www.glico.co.jp/pocky/cm/index_p.htm
もうこれはあれですよ。石原さとみがかわいい、そんだけ。
それでいい。そんだけでいい。理由なんていらない。
とまあオレもなんかこういう広告チックなのが作りたくなってきた!
(というかポッキーゲームがしたくなってきた!)
こりゃ説得力あるグラフィックいじるためにもやっぱデジタル一眼レフ買うっきゃねーわ。